個人抵触日とは?派遣の受け入れ期間の上限と事業所抵触日の違い

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個人抵触日とは?派遣の受け入れ期間の上限と事業所抵触日の違い

派遣労働の受け入れ期間に関するルールは、企業が法令を遵守し、円滑な組織運営を行う上で、常に注意を払うべき重要な管理項目です。
特に「個人抵触日」と「事業所抵触日」という二つの概念は、派遣労働者を継続的に受け入れる際に、いつまでその雇用が法的に認められるのか、という期間の上限を判断する上で不可欠な要素となります。
これらの日付がそれぞれどのような意味を持ち、どのように適用され、そして抵触日到来時にはどのような対応が求められるのかを正確に理解することは、派遣先企業が法規制を遵守し、派遣労働者との関係を良好に保つための鍵となります。

個人抵触日と派遣受け入れ期間の上限

個人抵触日は派遣労働者ごとの受け入れ上限日

派遣労働者を受け入れる派遣先企業において、「個人抵触日」とは、特定の派遣労働者一人ひとりに対して適用される、派遣受け入れ期間の上限を示す日付のことを指します。
これは、同一の組織単位、例えば部署やチームといった業務遂行上の最小単位において、特定の派遣労働者が継続して就業できる期間が個別に定められていることを意味し、この個人抵触日が到来すると、原則としてその派遣労働者との派遣契約を継続して締結することができなくなります。

個人抵触日は派遣労働者ごとに原則3年

個人抵触日は、原則として、同一の組織単位において、特定の派遣労働者が就業を開始した日から起算して3年を経過した日をもって到来するものと定められています。
この3年という期間制限は、労働者のキャリア形成の機会均等や、派遣先企業における直接雇用の促進などを目的とした、派遣労働者保護の観点から設けられた制度であり、同一の組織内で一定期間の業務経験を積んだ後に、労働者が新たなキャリアパスを模索する機会を提供することを意図しています。

個人抵触日と事業所抵触日の違い実務での対応策

事業所抵触日は派遣元単位の受け入れ上限

「事業所抵触日」とは、派遣元事業主の単位で、同一の事業所、あるいは同一の組織単位において、派遣労働者全体の受け入れが認められる期間の上限を示す日付を指します。
これは、派遣元企業が、特定の派遣先企業に対して派遣できる労働者の総数や、派遣先企業における派遣労働者の一定割合を超えないように管理することを義務付けるものであり、事業所全体としての派遣受け入れの総量規制とも言える側面を持っています。

個人抵触日が事業所抵触日より優先される

派遣受け入れ期間を管理する上で、個人抵触日と事業所抵触日のどちらが先に到来するかは、派遣先企業が取るべき対応を判断する上で極めて重要な基準となります。
法令上、派遣先企業は、派遣労働者一人ひとりの個人抵触日と、事業所全体としての事業所抵触日の両方を正確に把握し、いずれか早い方の抵触日が到来した時点で、原則としてその派遣労働者、あるいはその組織単位での派遣労働者の受け入れを終了しなければなりません。
したがって、個人抵触日が事業所抵触日よりも先に到来する場合には、個人抵触日が優先され、その派遣労働者の受け入れ期間は事業所抵触日よりも前に終了することになります。

抵触日到来時は派遣契約の更新が原則不可

個人抵触日または事業所抵触日のいずれかが到来した場合、派遣先企業は、原則として、その派遣労働者との間で派遣契約を更新することができません。
これは、派遣法によって定められた派遣受け入れ期間の制限を遵守するための措置であり、期間制限を超えて派遣労働者を受け入れることは違法行為となります。
抵触日が到来した際には、派遣契約を終了させるか、または派遣労働者の過半数代表者への意見聴取を経て、派遣先での直接雇用への切り替えや、新たな組織単位・業務への配置転換といった、法的に認められた例外措置を適切に講じる必要があります。

まとめ

派遣労働の受け入れ期間を適正に管理する上で、個人抵触日と事業所抵触日の両方の概念を正確に理解し、適用することは極めて重要です。
個人抵触日は派遣労働者一人ひとりに適用される受け入れ期間の上限日であり、原則として3年で同一組織単位での継続的な就業が終了することを示します。
これに対し、事業所抵触日は派遣元単位での受け入れ上限を定めたものであり、両者を比較し、先に到来した日が適用されることになります。
抵触日が到来した場合には、原則として派遣契約の更新はできないため、事前の計画と適切な対応が不可欠です。
これらのルールを正確に把握し、遵守することで、法令遵守はもちろん、派遣労働者との良好な関係構築にも繋がります。

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